きほん

基本をわかっているから『型破り』、基本を知らなきゃ『形無し』っていうんですよ。

生前の中村勘三郎さんがおっしゃっているのを耳にして、テレビに釘付けになりました。

レオナルドダ・ヴィンチは肖像画を描く為に人の解剖・生理学を学び、人体の構造を知り尽くした上でキャンバスに向かったと。偉人と謂れ、頂点に君臨する方々の表立たない努力や積み重ねの逸話は耳にするたびに、やっぱり何かが違う!とため息と一緒に劣等感が流れ出てしまいます。

 

アロマセラピーも身体の事もまだまだ知らない事ばかりと不安になる事は日常茶飯事。

『またまた、そんな事ないでしょ?』と言われますが、人は見かけではないのです。

キャリアを重ねた分、重ねた時間に見合う実力なのか…と考えてしまうと、より一層不安になります。でもその不安が消えてしまった時は、興味がなくなった時か楽しくなくなった時。そして生業として終わらせてしまう時だと思っています。

 

情報が溢れかえる世の中です。好奇心があり足りないものを埋めようとするあまり、収集しすぎて本末転倒になった事もありました。あれやこれやと試し失敗したからこそ、ようやく、私の考えるメゾットが見えてきました。その根底にあるものも、いつもどおりの“きほんのつみかさね”。

迷い、失敗した時必ず辿り着いた答えも“きほんのつみかさね”。きほんを心と身体に染み付かせることが実力を備える近道かと…

シンプルすぎるから忘れてしまいがちですが、きほんを丁寧にコツコツ積み重ねる事が本当のプロの仕事なんだと、今更ですが、ようやく身をもってわかったように思います。

 

小さい頃に読んでいた“三びきのこぶた”も“うさぎとカメ”も今読み返すと、胸に沁みる物語になっているかもしれません。

 

TAKEDA